ワハン回廊。タジキスタンにある独特の景観。
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森です。
中央アジアでもいまいちマイナーな国、タジキスタン。
その中の二大観光地、パミール高原とワハン回廊。
今回は、ワハン回廊の風景をお届けします。
ワハン回廊は、タジキスタンとアフガニスタンの国境を成す
数百キロにわたる長大な渓谷地帯のことです。
渓谷の底には川が流れていて
そのその川を挟んで、こちらがタジキスタン
あちらがアフガニスタンという具合です。
対岸にアフガニスタンがあっても、
戦闘区域ではないので、危険は(ほぼ)ありません。
一昔前までは、ここらは立ち入りが制限されていたので
旅人たちの間ではかなりの秘境扱いされていました。
私も話を聞いて、かなり厳しい環境の風景を想像していましたが
行ってみればなんと、私が旅した中でも1、2を争う超牧歌的な風景が拡がっていました。
灰色の山と川に挟まれた田園風景。
他の地域ではあまり見れない、独特の景観です。
では、ワハン回廊の風景をお楽しみください。
ワハン回廊へは、イシュコーシムの町を起点にしました。
ホーローグから南へ100キロほどの町です。
(詳しい行き方はそのうち、「旅の役立ち情報」の方に書いておきます)
朝9時30分。
前日に要約しておいた車のドライバーが迎えに来る。
(料金イシュコーシム⇔ランガールまでの往復、400ソモニ。約7200円)
実際は30分の遅刻だが、誰ひとりそのことには言及しない。
細かく時間を気にしない(しても無駄)な環境である。
その日は土曜日。
週一回のアフガンバザールが開催される日だ。
アフガンバザールとは、ここイシュコーシムの村とアフガニスタンとの間にかかる橋の上で、
週一回ひらかれるバザールである。
アフガン・タジクの両国から物資が持ち寄られる。
しかし、その日はバザール開催はなし。
ここ最近、中止の日が続いているらしい。
バザールの有無をチェックした後、イシュコーシムの村を出発。
最初に給油する。
こちらではドライバーが現金を持っていないことが多々ある。
だから、運賃はガソリンスタンドで徴収されることが多い。
その金でガスを入れるわけである。
参考として、ここら辺の給油の様子はこんな。

なんとも荒々しい。。。
ワハン回廊を走る。
景色は「のどか~」の一言。
渓谷+秘境+アフガン国境というキーワードから
かなり厳しい環境を想像していたが
想像とは180%違っていた。
田畑はよく豊り、牛や羊は草を食む、
とても牧歌的な風景である。

ただ日本の田園風景と違うのは、
両岸に灰色の山があること。
川の水の色も、灰色なこと。
である。
そしてこの特徴が、ワハン回廊の景観を独特のものとしている。
地面までも灰色になる場所も多い。

対岸はアフガニスタンである。
アフガニスタン側には、あまり人はいない。
ホーローグでアフガニスタンビザを取って入国することもできる。
車は回廊を行く。



ワハン回廊の東の拠点、イシュコーシムの村から
西のひと区切り地点、ランガールの村までは
「まっすぐ行けば2時間半~3時間で行けるぜぃ」
と説明されていた。
ただ、写真撮影で下車したり、温泉にも寄るので
もうすこし時間はかかるだろうと予想していた。
が、
それは甘い予想だった。
雇ったセダン車が、とにかく絶不調
オーバーヒートやら電気系統のトラブルやらで
頻繁にストップする。
その都度、ああだろうこうだろうと、調整をする。
その都度下車して景色を楽しめるのはいいが
それがあまりに頻繁だと、時間をもてあましがちになる。
同乗していたT君は、暇をもてあまし、なぐさみに遠投をする。


後ろでは通りすがりのドライバーを交えて対応を相談中。
しばらく走って、またエンジンは止まる。
その度にT君は、遠投。

いくら応急処置をしても、車の不調のままだ。
調子があがっていくのはT君の肩だけである。

そもそも、こちらの人には
「前もって整備しておく」
という考えがないようである。
「壊れたらその都度対応する」
というのが彼らの基本姿勢である。
これは車に限らない。
万事につけ、そういった傾向がある。
ホテルでも、町のインフラでも、なんでもだ。
さらに、「直す」といっても応急処置ばかりである。
だから、使っているうちにまた壊れる。
その度にまた応急処置ですまされる。
故障した時の不便を避けるために、
「予防、あるいはきっちり直す」
という処置をすることがない。
これは国民性なのか、それとも単に予算不足なのか。。。。
とにかく不便なものである。
さてさて
そんなポンコツセダンで
無謀にも山の上にある温泉に入りにいった。
その名も「ヤムチュン村の、ファティマの泉」である。
ヤムチュン村から山側に数キロ上った場所にある
ソ連時代の温泉保養施設だ。
山道は険しい。
もちろん車は何度もスタックする。
ただ、そこの景色がまた特別に美しい。

車が故障して足止めになっても、
「それもいっかな」と思わせるような景色である。
同行のT君も、
「ここは俺の旅のなかでも、ベスト・ピースフルプレイスです」
と言ってその景色を讃えていた。
この辺境の回廊にも、は住んでいる。
子供たちはとても人懐こい。

そして気持のよい笑顔を見せる。


そんなのどかな山の村を通り過ぎ

その先に、温泉施設はあった。
このような崖に、造られている。

すごいとこに作ったものである。
中央アジアの国々は、20年前まではソヴィエト連邦だった国々だ。
そしてソヴィエト連邦はいろいろな問題、批判があったが
しかしインフラ整備の点では、一定の成果をだしていた。
今も利用されている道路や下水道や、その他の諸々のインフラは、
ソヴィエト連邦の主導で整備されたものである。
だからこんな辺境の山奥にも、ちゃんとした保養施設が計画・施工されたわけだ。
独立してからのタジキスタンの経済力では、
こういった保養施設はおろか、
道路などの最低限のインフラも整備しきれていないのが現状だ。
(ホーローグ⇔ドゥシャンべ間の道路のひどいこと!)
さあ、
温泉だ。
温泉は滝のすぐそばにある

というか、
滝壺をまたいで施設が造られている。
フランク・ロイド・ライトもびっくりである。

↑この滝つぼの上に、風呂はある。
温泉は1時間ごとの男女交代で入浴する。
私は1時過ぎに着いたが、男性は2時からなので
それまで待った。
ここは人気の温泉で、
10人以上の地元民が訪れていた。
料金は外国人10ソモニ(約170円)
脱衣所

この奥に温泉がある。荷物を置いていく不安もあったが
杞憂だった。
温泉は洞窟のなかにあり、湯は無色透明。
天井から温泉の滝が降り注いでいて、打たせ湯のような役割をする。
降ってくる湯も適温。
混雑していて、落ち着ける風呂という感じではなかったが、
さっぱりした。
そこのトイレ

こんなもん見たくもないだろうが、見せてみた。
下山して、折り返し地点に決めたランガール村へ向かう。

もちろん、車は不調をキープしている。

ときどきストップして、調整する。
その間に川の側へいく。
鉛が混ざったような、独特の色だ。

川辺の植物はどれも刺を持っている。
過酷な環境で生き延びるには、それなりの進化が必要だったということか。

このように自然環境は厳しくはあるが、
そこで生きる術と知恵はちゃんとある。
動物も植物も人間も、それぞれたくましく暮らしている。

そしてランガールに到着。
時刻はすでに5時になっていた。
6時間以上かかったことになる。
予定のの倍以上だ。
ランガールの村はかなり小さい。
民家で遅いランチ。


ランガール村からは、南東のムルガーブに抜ける道があるが、
交通量を考えるとヒッチハイクも難しそうだ。
ここからムルガーブまで車をチャーターしたら、
200ドル程度が相場だ(ムルガーブで聞いた言い値はそれだった)。
車の調子を考えると、帰りもどれだけかかるかわからない。
スープを食べて、すぐに引き返す。
しかし村を出て10分。
車はまたストップ。
今度はなかなかエンジンがかからない。
本格的にまずい、そんな雰囲気が漂う。

通りがかった人たみんなで、頭をつきあわせていじる。
みんな修理のプロではないが、なんとかしようと頑張る。
こういった僻地では、助け合いの精神が強い。
みんなで車を押して、押しがけをするも実らず。
だんだん日が暮れてくる。
ここの村で一泊は避けたいので、私たちにも焦りがでてくる。
しかし景色はあくまで平和である。
その風景を動画でどうぞ。
T君はいったい、今日何度めの遠投か。


車が通りかかったので、牽引してもらいながらエンジンをかける。
すると、エンジンがかかった。
「!!!!!」
大喜びしながら、いざ出発。
夕陽も美しいワハン回廊だが、ストップして写真をとるような心の余裕はない。
もし車を止めたら、もう二度とエンジンがかからない、そんな不安のせいである。
美しい夕暮れはぜひ写真に残したかったが、
心に焼き付けるだけにしておいた。
ただそんな我慢も実らず、
車はまたストップ。
あたりはすっかり夜になっている。
今度は電気系統をいじって、またもや奇跡的に復活。
そして出発。
でもなんか煙臭い。
と思っていたら、
5分後
今度はなんと爆発した。
バン!!
という鋭い音がしたかと思うと
ハンドルの下から!!もくもくもく!!
と大量の白い煙が立ち上ってきた。
あまりにも絵にかいたような故障っぷりである。
思わず爆笑してしまったほどだ。。。

しかし
これでもう復活は絶望となった。
それほど最終的な故障の仕方であるのは素人でもわかった。
通りかかった近くの村の人に牽引してもらい、
その村まで行く。
そしてその彼らと交渉して
200ソモニ(約3400円)でイシュコーシム村まで行ってもらうことにした。
本来は
イシュコーシムからランガールまでの往復で400ソモニの約束だった。
前金で200ソモニ渡していたから、
残りの200ソモニを使って、イシュコーシムまでの費用に充てた計算だ。
私たちのドライバーは、壊れた車とともにその場で残されることになり、
なおかつ、残りの200ソモニももらえないことになるが、何も文句を言わなかった。
ドライバーはいいやつである。
でも車はボロすぎだ。
爆発する車なんてはじめて見たぞ。
帰路の車は新しい四駆だったので、2時間もかからずに着いた。
早いもんである。
そんなわけでイシュコーシムに無事(?)到着。
いろいろあったが、
とにかくワハン回廊はとてもよい。
いろいろ旅をしてきたが、
他の場所にはない、独特の景観である。
時間がある旅人は、ぜひ立ちよってみてください。
ユニークな景色で、きっと楽しめる場所です。
今回はこれで。
では。


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中央アジアでもいまいちマイナーな国、タジキスタン。
その中の二大観光地、パミール高原とワハン回廊。
今回は、ワハン回廊の風景をお届けします。
ワハン回廊は、タジキスタンとアフガニスタンの国境を成す
数百キロにわたる長大な渓谷地帯のことです。
渓谷の底には川が流れていて
そのその川を挟んで、こちらがタジキスタン
あちらがアフガニスタンという具合です。
対岸にアフガニスタンがあっても、
戦闘区域ではないので、危険は(ほぼ)ありません。
一昔前までは、ここらは立ち入りが制限されていたので
旅人たちの間ではかなりの秘境扱いされていました。
私も話を聞いて、かなり厳しい環境の風景を想像していましたが
行ってみればなんと、私が旅した中でも1、2を争う超牧歌的な風景が拡がっていました。
灰色の山と川に挟まれた田園風景。
他の地域ではあまり見れない、独特の景観です。
では、ワハン回廊の風景をお楽しみください。
ワハン回廊へは、イシュコーシムの町を起点にしました。
ホーローグから南へ100キロほどの町です。
(詳しい行き方はそのうち、「旅の役立ち情報」の方に書いておきます)
朝9時30分。
前日に要約しておいた車のドライバーが迎えに来る。
(料金イシュコーシム⇔ランガールまでの往復、400ソモニ。約7200円)
実際は30分の遅刻だが、誰ひとりそのことには言及しない。
細かく時間を気にしない(しても無駄)な環境である。
その日は土曜日。
週一回のアフガンバザールが開催される日だ。
アフガンバザールとは、ここイシュコーシムの村とアフガニスタンとの間にかかる橋の上で、
週一回ひらかれるバザールである。
アフガン・タジクの両国から物資が持ち寄られる。
しかし、その日はバザール開催はなし。
ここ最近、中止の日が続いているらしい。
バザールの有無をチェックした後、イシュコーシムの村を出発。
最初に給油する。
こちらではドライバーが現金を持っていないことが多々ある。
だから、運賃はガソリンスタンドで徴収されることが多い。
その金でガスを入れるわけである。
参考として、ここら辺の給油の様子はこんな。

なんとも荒々しい。。。
ワハン回廊を走る。
景色は「のどか~」の一言。
渓谷+秘境+アフガン国境というキーワードから
かなり厳しい環境を想像していたが
想像とは180%違っていた。
田畑はよく豊り、牛や羊は草を食む、
とても牧歌的な風景である。

ただ日本の田園風景と違うのは、
両岸に灰色の山があること。
川の水の色も、灰色なこと。
である。
そしてこの特徴が、ワハン回廊の景観を独特のものとしている。
地面までも灰色になる場所も多い。

対岸はアフガニスタンである。
アフガニスタン側には、あまり人はいない。
ホーローグでアフガニスタンビザを取って入国することもできる。
車は回廊を行く。



ワハン回廊の東の拠点、イシュコーシムの村から
西のひと区切り地点、ランガールの村までは
「まっすぐ行けば2時間半~3時間で行けるぜぃ」
と説明されていた。
ただ、写真撮影で下車したり、温泉にも寄るので
もうすこし時間はかかるだろうと予想していた。
が、
それは甘い予想だった。
雇ったセダン車が、とにかく絶不調
オーバーヒートやら電気系統のトラブルやらで
頻繁にストップする。
その都度、ああだろうこうだろうと、調整をする。
その都度下車して景色を楽しめるのはいいが
それがあまりに頻繁だと、時間をもてあましがちになる。
同乗していたT君は、暇をもてあまし、なぐさみに遠投をする。


後ろでは通りすがりのドライバーを交えて対応を相談中。
しばらく走って、またエンジンは止まる。
その度にT君は、遠投。

いくら応急処置をしても、車の不調のままだ。
調子があがっていくのはT君の肩だけである。

そもそも、こちらの人には
「前もって整備しておく」
という考えがないようである。
「壊れたらその都度対応する」
というのが彼らの基本姿勢である。
これは車に限らない。
万事につけ、そういった傾向がある。
ホテルでも、町のインフラでも、なんでもだ。
さらに、「直す」といっても応急処置ばかりである。
だから、使っているうちにまた壊れる。
その度にまた応急処置ですまされる。
故障した時の不便を避けるために、
「予防、あるいはきっちり直す」
という処置をすることがない。
これは国民性なのか、それとも単に予算不足なのか。。。。
とにかく不便なものである。
さてさて
そんなポンコツセダンで
無謀にも山の上にある温泉に入りにいった。
その名も「ヤムチュン村の、ファティマの泉」である。
ヤムチュン村から山側に数キロ上った場所にある
ソ連時代の温泉保養施設だ。
山道は険しい。
もちろん車は何度もスタックする。
ただ、そこの景色がまた特別に美しい。

車が故障して足止めになっても、
「それもいっかな」と思わせるような景色である。
同行のT君も、
「ここは俺の旅のなかでも、ベスト・ピースフルプレイスです」
と言ってその景色を讃えていた。
この辺境の回廊にも、は住んでいる。
子供たちはとても人懐こい。

そして気持のよい笑顔を見せる。


そんなのどかな山の村を通り過ぎ

その先に、温泉施設はあった。
このような崖に、造られている。

すごいとこに作ったものである。
中央アジアの国々は、20年前まではソヴィエト連邦だった国々だ。
そしてソヴィエト連邦はいろいろな問題、批判があったが
しかしインフラ整備の点では、一定の成果をだしていた。
今も利用されている道路や下水道や、その他の諸々のインフラは、
ソヴィエト連邦の主導で整備されたものである。
だからこんな辺境の山奥にも、ちゃんとした保養施設が計画・施工されたわけだ。
独立してからのタジキスタンの経済力では、
こういった保養施設はおろか、
道路などの最低限のインフラも整備しきれていないのが現状だ。
(ホーローグ⇔ドゥシャンべ間の道路のひどいこと!)
さあ、
温泉だ。
温泉は滝のすぐそばにある

というか、
滝壺をまたいで施設が造られている。
フランク・ロイド・ライトもびっくりである。

↑この滝つぼの上に、風呂はある。
温泉は1時間ごとの男女交代で入浴する。
私は1時過ぎに着いたが、男性は2時からなので
それまで待った。
ここは人気の温泉で、
10人以上の地元民が訪れていた。
料金は外国人10ソモニ(約170円)
脱衣所

この奥に温泉がある。荷物を置いていく不安もあったが
杞憂だった。
温泉は洞窟のなかにあり、湯は無色透明。
天井から温泉の滝が降り注いでいて、打たせ湯のような役割をする。
降ってくる湯も適温。
混雑していて、落ち着ける風呂という感じではなかったが、
さっぱりした。
そこのトイレ

こんなもん見たくもないだろうが、見せてみた。
下山して、折り返し地点に決めたランガール村へ向かう。

もちろん、車は不調をキープしている。

ときどきストップして、調整する。
その間に川の側へいく。
鉛が混ざったような、独特の色だ。

川辺の植物はどれも刺を持っている。
過酷な環境で生き延びるには、それなりの進化が必要だったということか。

このように自然環境は厳しくはあるが、
そこで生きる術と知恵はちゃんとある。
動物も植物も人間も、それぞれたくましく暮らしている。

そしてランガールに到着。
時刻はすでに5時になっていた。
6時間以上かかったことになる。
予定のの倍以上だ。
ランガールの村はかなり小さい。
民家で遅いランチ。


ランガール村からは、南東のムルガーブに抜ける道があるが、
交通量を考えるとヒッチハイクも難しそうだ。
ここからムルガーブまで車をチャーターしたら、
200ドル程度が相場だ(ムルガーブで聞いた言い値はそれだった)。
車の調子を考えると、帰りもどれだけかかるかわからない。
スープを食べて、すぐに引き返す。
しかし村を出て10分。
車はまたストップ。
今度はなかなかエンジンがかからない。
本格的にまずい、そんな雰囲気が漂う。

通りがかった人たみんなで、頭をつきあわせていじる。
みんな修理のプロではないが、なんとかしようと頑張る。
こういった僻地では、助け合いの精神が強い。
みんなで車を押して、押しがけをするも実らず。
だんだん日が暮れてくる。
ここの村で一泊は避けたいので、私たちにも焦りがでてくる。
しかし景色はあくまで平和である。
その風景を動画でどうぞ。
T君はいったい、今日何度めの遠投か。


車が通りかかったので、牽引してもらいながらエンジンをかける。
すると、エンジンがかかった。
「!!!!!」
大喜びしながら、いざ出発。
夕陽も美しいワハン回廊だが、ストップして写真をとるような心の余裕はない。
もし車を止めたら、もう二度とエンジンがかからない、そんな不安のせいである。
美しい夕暮れはぜひ写真に残したかったが、
心に焼き付けるだけにしておいた。
ただそんな我慢も実らず、
車はまたストップ。
あたりはすっかり夜になっている。
今度は電気系統をいじって、またもや奇跡的に復活。
そして出発。
でもなんか煙臭い。
と思っていたら、
5分後
今度はなんと爆発した。
バン!!
という鋭い音がしたかと思うと
ハンドルの下から!!もくもくもく!!
と大量の白い煙が立ち上ってきた。
あまりにも絵にかいたような故障っぷりである。
思わず爆笑してしまったほどだ。。。

しかし
これでもう復活は絶望となった。
それほど最終的な故障の仕方であるのは素人でもわかった。
通りかかった近くの村の人に牽引してもらい、
その村まで行く。
そしてその彼らと交渉して
200ソモニ(約3400円)でイシュコーシム村まで行ってもらうことにした。
本来は
イシュコーシムからランガールまでの往復で400ソモニの約束だった。
前金で200ソモニ渡していたから、
残りの200ソモニを使って、イシュコーシムまでの費用に充てた計算だ。
私たちのドライバーは、壊れた車とともにその場で残されることになり、
なおかつ、残りの200ソモニももらえないことになるが、何も文句を言わなかった。
ドライバーはいいやつである。
でも車はボロすぎだ。
爆発する車なんてはじめて見たぞ。
帰路の車は新しい四駆だったので、2時間もかからずに着いた。
早いもんである。
そんなわけでイシュコーシムに無事(?)到着。
いろいろあったが、
とにかくワハン回廊はとてもよい。
いろいろ旅をしてきたが、
他の場所にはない、独特の景観である。
時間がある旅人は、ぜひ立ちよってみてください。
ユニークな景色で、きっと楽しめる場所です。
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