森です

マラケシュにいます。

2011年の3月11日に起きた
東日本の震災から一年が経ちました。


この災害で
親しい人、大事なものを失った方々がたくさんいます。

突然の断絶は、想像できないほど
つらく悲しいものだと思います。


旅をしていると時々
出会う外国人と
震災の話になることがあります。

多くの人があの悲劇について
追悼して、同情してくれます。

興味深いのは
アジア地域の人たちが
震災で亡くなった人たちや残された人たちへ
同情や慰めの言葉をかけてくれる
人が多いのに対して

ヨーロッパの人たちは
原発に対する言及の方が多かったことです。

チェルノブイリがあったせいでしょうか、
原子力のことについての意識と関心が高い。

とくにフランス人は
原発問題にたいしては、日本政府の対応を激しく非難し
同時に、それに対して目だったアクションを起こさない
日本国民に疑問を投げかけてくる人が多い。

革命の国フランス、
諸権利を自分で勝ち取った国民ゆえの感情でしょうか。

そうやって憤るフランス人や
その他たくさんの国の人たちの意見を聞いたり
話したりしていると
日本のことが少し客観的に見えてきます。

そして思ったのは
やはり日本という国は、
とてもアジア的だということです。

第二次世界大戦後
アジアでいち早く経済大国になり
もっとも西洋化された国となった日本。

しかし西洋化されたのは制度や物質面だけで
根の部分は、とてもアジア的なのだと感じます。

では何がアジア的なのか。
たとえば
「諦念」がそうです。

日本国民は物事を
わりとあっさり諦めてしまう民族だと思います。

今回も未曾有の自然災害も
根本的に、
私たちはそれを受け入れてしまっていると、
私は感じます。

なぜこんな災害が起こったのか
どんな因果関係から、このような災害に見舞われたのか

そういったことは、もととり考えていない。

「それは考えても仕方がないこと」
という諦念が、心のどこかに根を下ろしていると思います。

諦めることができる、
と言ってもいいかもしれません。

この諦念の思考を持てないと
答えのないことに苦しみ続ける
ということも考えられます。

しかしこの諦念の思考はときに危うさを招きます。

自分たちの権利がないがしろにされたり
政府が好きにふるまったりしても、
どこかで「自分の手の及ばない次元のこと」
と、あきらめて考えないようにしてしまう、
そんな傾向も、日本にはあると思っています。

欧米などの西洋的思考が
自分の権利をはっきり自覚する。
そして
その権利を主張することが、
国民(あるいは人間)として不可欠のスタンスとする。

一方日本は
個人の権利はひっこめてでも、
協調性のほうを優先する場合がある。

この協調性
言い換えると「和」の思考は
「諦め」のひとつの形かもしれません。

日本人の思考の中には
その根底のところにこの「諦め」という名の
大きな川が流れているように思われるのです。


物事に対処するとき
あるいはどんな対処も放棄して、案枯れに身を任せると決めたとき、
自分の主義主張や要求、欲得など、
いろんな物事をその「諦めの川」の中に
放り込み、
沈めて見えなくしてしまう。
そんな決断を採用することも多いと、感じられます。

たとえば、会社のために休日返上で働いたり
無休で残業をしたり。
滅私奉公の精神もそれかもしれません。


私たちは基本的に、
日々の暮らしが平穏であることを求めています。
そして
それがかなえられている限り
それ以上貪欲に何かを求めるということは
あまりしない。

これは日本だけではなく
アジアとしての共通の雰囲気じゃないかと
そう感じています。

そんなゆるい(ときにはだらしない)性質が
日本とアジアにはあります。

そんな性質を非難しているわけではありません。
どの国にも、どの地域にも、
その場所なりのやり方があるでしょう。


一方日本はいま
震災をターニングポイントとして
変化が必要だと感じているのも事実です。

今回は、
外国などの、どこかの真似や模倣ではなく
私たちは私たちがよいと思うやり方を見つけて
私たちなりに国を作っていく


そのスタンスが大切なのだろうと思います。

私の友人にも
彼らなりのやり方で
震災に対してのアクションを起こしている人たちが
たくさんいます。

そういう人たちの行動が
新しい日本を形作っていくのだと思います。

旅の日々で、
諸外国の生活や人々を見ながら
日本という国の個性を、再確認していければ
それもこの先、何かを理解したり決断する際に
役に立つだろうとも、そう思います。

最後に
2011年の震災で亡くなった方々のご冥福を祈ります。

今回はこれで。
では。
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