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森です

八月のアラブ世界突入に向けて
髭をはやし始めています。

なのでヒゲモリです
こう書くと、どっかの大統領みたいですね

ヒゲモリ大統領

ふざけた名前ですね

さて

今回も「ストライク!」
第4回目
そしてこれが最終回

ネパール国境の町・カカルビッタでの出来事です

ネパール国境の町・カカルビッタでストライキに遭遇
身動きできなくなった私とイライザ夫婦は
最終手段のエアプレイン利用を決断

なんとかチケットをとり一路、
バイクタクシーで空港へ向かいます

このバイクタクシー、ルールをやぶってもらうので、
相場よりも高めで走ってもらいました。

カカルビッタの最寄り空港は20キロ離れたチャンドラガディ・エアポート

畑の中にぽつんとあります
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建物は古く汚れていて、閉鎖された病院みたいだ。


中はとても簡素な造りで、荷物チェック場と、航空会社の什器が置いてあるだけ。
出発30分前で、騒がしくなってきている。
P1020659_640.jpg

利用エアラインは「AGNI AIR」。
搭乗手続きをするため、カウンターに並んでいた私たちですが
なぜかカウンター裏の別室に通されました。

一人のオフィサー(長身で太っていて、くたびれた白いTシャツを着ている)
が、滝のような汗を流しながら私たちの発券手続きを始めます。

しかしそのオフィサー、ふいと部屋から出て行ったきり、なかなか戻ってこない。

様子を見に行くと、AGNI AIRのカウンター周りで激しい議論が交わされています。

なにかトラブルがあったのはあきらかです。

オフィサーは私たちの搭乗券を持って
あっちへ行ったりどこかへ消えたり。

「私はまだ安心してないわ」
と、オフィサーの様子に不安を抱く奥さん。
イライザがそんな妻の肩に手をかける。

このローカル飛行場は
まるで田舎のバス停のような感じです
トイレもまあ汚いこと。
P1020660_640.jpg

ただ、おもしろかったのが
トイレの案内表示
ジェントルマンはこちら
P1020662_640.jpg
めっちゃ現地人(笑)
しかもけっこうアートしてるのがたまらなくよい。
ちなみに女性はこんな感じ。
P1020663_640.jpg
こちらもいいですね。おしとやかで、しかも芯の強そうなお嬢さんです。

そうやっているうちに、フライトの時間は迫ってきている。

オフィサーに状況を問いただしても、
「大丈夫だ」
と返事するばかり。

「でもあと五分で出発時間だよ」と私。
「え、そうか。うーむ。よし、荷物を預けて!
と、オフィサーがいきなり支持をだす。

不信感いっぱいだが、
バックパックを計りに置く。
しかし超過荷物の料金計算もしないうちに
荷物はそのままに
セキュリティゲートに案内されます

ゲートは宗教上の関係か、男女分かれています。

カーテンのなかで持ち物をチェックされる。
男性は男性の検査官が、女性は女性の検査官が検査を行う。

私と奥さんは無事通されて、歩いて小さなプロペラ機に向かいます。
P1020681_640.jpg

タラップの前で待っていたオフィサーが
汗だくで私たちを飛行機へ乗せようするが

イライザだけが空港建物の中から出てこない。

「私の夫は?」と奥さんが、ジェットエンジンの大きな駆動音のなか叫ぶ。
「いいから乗って!」とオフィサー。
「いやよ!夫が一緒じゃなきゃ!!」
「おおい」とここで、
飛行機の中からオフィサーに声がかけられます。
なにか言葉をやりとりしたかかと思うと、
「よし、1人分空いたぞ、早く乗れ!」とオフィサーや職員が私たちの背を押す。
「1人?さっき2人に乗れって言ったじゃないか」
「いいから!早く乗って!
私の夫は?」
「次の便で来る!」
「俺たちのの荷物は?まだ積んでないぞ」
次の便で送るから!」
「次の便ってなんだよ。これ今日の最終便だろ!?」
私の夫はどこ!
「大丈夫だから!乗って!」
イライザはまだ建物から出てこない。
「とにかく戻る!」と私たち。
「ああ、もう!!」とオフィサーが天を仰いで叫ぶ。
最後に飛行機のなかを覗き込むと、床に座っている人の姿もみえた。

空港建物に戻ると、最終便が飛び発ったあと、
人の減ったロビーにイライザがいた。

「どうした?なにがあった?」私がきくと、
「モーリ。俺たちの席はない。トリプルブッキングだ」
と、イライザはいつも通り、事実を事実のまま淡々と告げた。
オフィサーは外国人価格の私たちだけ、なんとかして乗せようとしたみたいだ。
いつものMoney thingsですね。

さてこれからどうするか。

やはり次の便なんてなく、今日は特別便も小型機も飛ばない。
これで今日はカトマンドゥへ行けないことが決定した。

そして、飛行機を逃したのでどっと疲れがでた上に、
ここからの交渉がたっぷり3時間かかり、
この旅で一番タフな交渉になりました。

とにかくフィンランド人の奥さんが、相当あたまにきてる。
頭にきすぎて、ヒステリックにすらなってる。

北欧は保障大国なので
こういったケースは(トリプル・ブッキングなんかはないにしても)
その日のすべてのアコモデーション(滞在費)はもちろんのこと、
更にその航空会社の無料チケットくらいは
要求してあたりまえといった具合です。

日本ではどれくらいが妥当なんでしょうかね
アコモデーション+なにがしか、でしょうか。

ただ、ここは外国。ネパール。

ここでは
どれぐらいの要求が正当か、それがよくわからない。

しかしひどいのは、
まずオフィサーから謝罪の言葉を引き出すのに、
15分くらいかかったことです。

謝罪してからはじめて、責任の所在がはっきりして
交渉に入れるってのに、

オフィサーの言い分は、
「俺はできることはやったんだ」
ということで、非を認めないんですね。
最初は。

交渉はおもに私がすることになりました。
というのも、
イライザの住んでいるダージリンはインドですが
どちらかというとネパールの文化圏であり、
イライザはインドよりネパールの方に親近感を持っている

だからネパール人に対して、あまり強く要求するのを遠慮している感がある。
この点、激怒してる奥さんとの板挟みで、彼とても気の毒だ。
そして奥さんはヒステリックになりすぎて、もう泣かんばかりなので
残るは私ということになる。

まずはカトマンドゥ行きの、明日のフライトの席を3つ。
それを約束してもらう。

次に、アコモデーション。
「あそこの建物に泊まってくれ」
とオフィサーが指すのは、空港前の畑にある古びた小屋。
あんなとこに泊まるのはごめんなので
「ホットシャワーある?」と、あるはずのないものを聞いてみると、
「ああ、ホットシャワーだぞ」と、予想外の返事。
このままだとあそこに泊まるはめになる。
「インターネットは?どうしても今夜、日本とやりとりしなくちゃいけないんだけど」
「インターネットは・・、ないな・・」
「じゃあダメだ」
ということで、なんとか町まで戻してもらうことに。


さてここからは、オフィサーじゃ話にならないから
本社のボスに電話を繋いでもらうことにした
しかし、ボスに電話をかけさせるまで1時間かかる。

やっとこボスと話して
そこで承諾させた条件が、
カトマンドゥからカカルビッタへのリターンチケット」をもらうということ。

イライザ夫婦はいずれカカルビッタに戻ってくるから
これは好条件。

イライザがこの朗報を、椅子でダウンしている奥さんに伝えにいきます。
私はオフィサーとさらに交渉。

「だけども俺は、カカルビッタに戻ってくる必要ないから、カトマンドゥからほかの場所のチケットにしてよ。インド方面とか」と私。
「えっ、無理無理
「なんでだよ。彼ら2人にだしたのに、なんで俺のは無理なの?」
「いや、リターンチケットは1人分しかださないぞ。しかもローカルプライスのやつね」
「??!!」
と、
こんな感じで、
あっさりさっきの約束を反故にするもんだから、
交渉がまた長引くわけです。

こっちの要求を改めて伝えると、オフィサーは電話で誰か(たぶんボス)とやりとりをする。
空港の前の畑にはいっていっては、汗を拭き拭き、弁明とかをしている様子。
中間管理職の悲哀?


そんなオフィサーの姿を眺めながら、イライザにきいてみた。
「ところでイライザ、カトマンドゥまでのローカルプライスっていくらなの?」
「ドルで?」
「うん」
50ドルくらいかな」
「そんなに安いの?俺140ドル払ってるよ」
「そんなもんだよ」
どうりでオフィサーが無理にでも乗せたかったわけだ。

畑から戻ってきた汗だくのオフィサーだが、いい返事はない。
それで今度はまだ別の条件をだしてみる。
「ねえ、これが最後の提案だからね」私は疲れてないフリをして話します。
「俺は、カカルビッタまでの無料のリターンチケットはいらないから、
 そのかわり、ローカルプライス(50ドル)でカトマンドゥまで飛ばせてよ。

 そしてイライザには、無料でカトマンドゥからのリターンチケットを。
 
 そして奥さんはローカルプライス(50ドル)で
 カトマンドゥから戻ってこれる。
 どう?これが最後の提案だよ。
 あの奥さんかなり怒ってるからね。弁護士を雇うって、本気で言ってるし。
 ここでイエスって言わないと、かなり面倒なことになると、俺は思うよ」

もうたいがい面倒なことになってるけど、
これ以上長引かないように
これで決まってくれればいいと、願います。


オフィサーはまた畑のなかへ行って、電話で内緒話をはじめる。

「イライザ、今のでよかった?」
「ああ。だけどこれで駄目だったらどうする?」
「最悪、イライザも帰りのチケット代を出す。ローカルプライスで(50ドル)」
「そうだな」

「ノーだ。すまん、さっきの条件は無理だ」
オフィサーが戻ってきて、私たちに告げます。
本当にすまなそうにしているが、しかし本当はできることを
まだしていないだけかもしれない。そこらへんがわからない。

そしてそこからさらに、交渉して、最終的に決まったのが

明日の、カトマンドゥへの外国人チケット
(140ドル)を一枚無料にするということ。

今日から明日にかけてかるすべての滞在費用を保証してもらうという条件で、
お互いに同意しました。

日も暮れかかり、空港に残っているのは私たちと
「AGNI AIR」のスタッフだけ
そのスタッフもオフィサー以外は
寝転がったり、ぼんやり外を眺めたりしているだけだ

さて条件が決まり、オフィサーは握手しようと手を差し伸べてきます。
「その前に、全ての条件を文章にして」と、奥さんが迫ります。
「大丈夫だ、俺を信用してくれ」と笑顔を返すオフィサー。
「絶対にむり」
と私たちは声をそろえて言う。

それでしぶしぶ、オフィサーが約束を文章にする。


オフィサーたちがバイクを用意してきて
また国境の町、カカルビッタに戻る。

湿った夕暮れの風を受けながらバイクを走らせ、
国境の町カカルビッタに戻ると
道の真ん中に、昨日はなかった看板がたててある。

見るとそこには
胴と頭を切り離された男の写真が大きく
貼られている。
「イライザ、あの写真、本物か?」
「ああ」
「なんて書いてあった?」
「あの首は、ドライバーだってさ。ルールを破ったんだな。
 ネパールからインドにこっそり抜けようとして、
 インド側でインド人乗客に殺されたって書いてあった」
「乗客に?」
「ああ。インド人のな。ネパール人は、そんなことしない」

客を装って乗り込み、ルールを破った人間を
見せしめに殺したということでしょうか。

そういえば、このストには政治的なことが絡んでるらしいので、
こういった過激な行動も起こりうるのかも(実際に起こってるし)

「なあイライザ。このストのこと、世界的にニュースでやってるかな」
「うーん、やってないだろうな」
「だって、人が殺されてるんだぜ」
「ああ。これがヨーロッパやアメリカや、おまえの国、日本で起こったなら
 世界的なニュースになるかもな。だけどここはネパールだ。
 あまり注目されてないんだよ。しかしああいう写真は悪趣味だな。
 子供たちに悪い影響を与えるよ」
と、イライザは肩をすくめて言う。

広場のバスは依然眠ったまま。
人々があちこちで固まって、何かを話しこんでいる姿が、昨日よりも目につく。
長引くストに、そろそろ苛立ちが高まってきているのかもしれません。

P1020641_640.jpg
広場で話し合う人々

P1020665_640.jpg
道に立てられた不吉な写真。

ストの終わりはまだ発表されていない。
情報もない。

翌日、
飛行機へ乗るのにまたひと騒動ありましたが
(オフィサーがまた嘘をついた)
それはもう省きます

私たち3人はやっと、カトマンドゥの地に降りました。
P1020688_640.jpg
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綿をわたされる。みんな耳に詰めていたが、効果あるの?
P1020696_640.jpg


ストライキがどうなったかは、知りません。

ただストがもっと長引いたら、あの国境の町はどう変わっていったでしょうか。

苛立ちが高まって、もっと物騒なことが起こるのか。

それとも彼等はこんなことには慣れっこで、何も変わらないのか。

彼の地を去った私には、それはわかりません。

ただ、どんな物騒なことがおこっても、あそこでは
「そういうことが起こりうる世界なんだと」
そういうことを肌で納得する自分がいます。

いままで行ったアジアの国々で見た人々は、
みんな自分の欲望に素直でした。
自分の感情に素直でした。
自分が信じるやり方で、好きにやっています。
それがもとで生じる他人との衝突も、お構いなしです

楽しければ笑って、
気に障ったら怒って
お金が欲しければ嘘をついて
憎かったら人を殺して
気の毒だと思ったら手をさしのべる

そういう人たちのあいだを旅するのは、
とても刺激的です

たまに疲れはしますけどね。

しかし、バックパッカーの間ではアジアはまだ初級らしいです。

そこまで物騒でもないし、
交通手段も宿泊施設も文明も
揃っているから

人と人が生み出すエネルギーや混乱、
それを体験するのも、
アジアを旅する楽しみのひとつだと思います

みなさんも是非時間をつくって
未知の国へ飛び込んでみてはいかがでしょう

では
ネパールのストについて書いた
「ストライク!」
これでおしまい。
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コメント

旅の序盤でエライ事になってるねぇ
そっちでは日食みれた?
それどころじゃないか・・・

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