インドは鉄道の旅がおもしろく
コスパもよいというのは前回説明した。

そして駅で見られるインドチックな光景もまた
前回存分に紹介した。
ちくしょう!インドにはやっぱり驚かされる!駅構内編。

今回は列車内での作法について書きます。

作法というか、サバイバル方法だ。

慣れていないと不安になる外国での旅。

しかも、インドの夜行列車。

緊張だけで腹を下してしまう人もいるだろう。
(It's me !)

未経験の不安は、心に灰色の雲をかけるものだ。

しかしそんな心の曇り空も、
一度体験験してみればあっさり晴れるものなので
あまり気を揉まないようにしよう。

ここでは、
インド鉄道の旅の初っ端で手痛い失敗しないように
車内の様子や
体験からくる防犯対策などを書いておきますので
出発前の参考にしてください。

では出発進行~
インド列車デザイン


インドの列車旅行で
私が語れるのは、バックパッカーが一番お世話になると思う
「スリーパークラス」だ。

エアコンなし・三段ベッドという構成の寝台のシートだ。

チケットは事前に買っておこう。
当日券は手に入りにくい。


乗車の当日、ホームにて。
私はここで、最終的な荷物の整理をする。

重要な荷物のアレンジ(貴重品の場所など)は
宿ですませておきましょう。

人の行き交うホームには、必ずどこかに腰を落ち着ける場所がある。
そこでバックパックから必要なものをサブバッグに移していく。
寝るときサブバックを枕にすれば、盗まれることもない。

長距離移動時の
サブバッグの中身はだいたい以下のようなもの。

財布。
パスポート。
キーロック類。
バスタオル(枕などにする)。
ペンライト。
暇つぶしのもの、本etc。
英語辞書。
カメラ。
ペットボトルの水。
ビスケット。
トイレットペーパー。
長袖のパーカーとか。
(上段になると扇風機があたり、けっこう
体が冷えることがある)


ホームにあるテレビモニターでは、
睡眠薬強盗の注意喚起コマーシャルが流されていた。

車内、親しげにやってきたインド人一家から勧められた食べ物に
睡眠薬が入っていて眠らされて、身ぐるみはがされるといった内容だ。

ターゲットは外国人だけじゃないようだ。おっそろしいわ。
インド列車
Be Alert(ご注意を)


実際に現地の人たちからも何度か忠告された。
↓例えばインド人とのこんな会話も↓
こちらもあちらもストライク!


さて
インドの列車は、遅れる。
そういうものと考えておこう。

遅延情報は知らされたり、そうじゃなかったりする。
インドでの旅の間は定刻という考えを捨てよう。

さらに、列車が到着するホームが直前で変更されることもある。
アナウンスに耳を澄ませよう。

インドでの不都合は天候のようなもの。

雨が降ったからといって
空に本気で怒っても無意味だ。
広く受け入れる心構えでいよう。

インドのゆるさに身を任せないと
ストレスで腹が壊れますよ(実体験)。


さて
運よく(?)列車が来たら自分の席のある車両を探そう。

たとえばチケットの座席のところに「S4/51」とあれば
スリーパークラスの4号車、51番座席ということだ。

スリーパークラスは、車体にSLEEPERとあり、その4号車なら
「S4」といった表記になる。
インド寝台列車

車両のホーム停車位置は、構内のどこかに掲示されている。
もちろん、掲示されないこともある。
インド。


夜遅い到着だと車内の灯りが消えている。
座席番号を確認するためにライトを用意しておこう。

コンパートメントには電源があるので
ケータイなどを充電することも可能。

旅の移動でいつも頭を悩ますのが
バックパックの安全対策。

私は「パックセーフ Pack safe」という
鉄製のワイヤーで、バックパックをくくります。

これでロックしてから、下段の座席の下につっこむ。
これが私のバックパック。
Sleeper Class india


持っていかれないように、ワイヤーで椅子の金具と固定しておく。
Sleeper Class india
これで中を漁られる心配も少なくなる。


さて
車内で自分の座席をみつけても、
すんなり座れるとは限らない。

無座席券(ジェネラル)の乗客が、
自分の席に座っていることがある。
予約席も、チケットの持ち主がくるまでは
自由席だという考えです。

そんな人たちは

「あ、そこ俺の席ね」
と声をかければどいてくれる。
あるいは席を詰めて、こちらが座る場所を作る。

狭くて不便でも、大目に見よう。
人口の多く、大家族で育つインド人は
パーソナルスペースも狭い。
空間的なシェア精神は強い。


スリーパークラスの座席のチケットは
ワンシート3人掛けとなっているが
そこに
4人も5人も座っていることが、ざらにある。
Sleeper Class india

インド人はそれに慣れていて、
自分の座席が狭くても、あまり文句を言わない。

誰かとずっと肩を寄せて座るのが苦痛な人は

チケットを買うときに
上段ベッド(アッパー)
を選びましょう。

中段(ミドル)・下段(ローワー)は、
朝から就寝前まで
ベンチシートとして利用されます。
だから夜しか横になることはできない。

アッパーベッドは
一日中ベッドになっているので
好きなだけ横になれる。

シートベッドの広さは
身長公証180cm(実際は178cm)の私が横になり
踵が廊下にすこしはみ出るくらい。
Sleeper Class india

女性には十分な広さだと思います。
※通路面のベッドは狭いことがあるので注意。

シートベッドの横は太い吊り金具のベルトが二本さがっていて、
それが柵代わりになる。
寝がえりで落下する心配はない。

日本の寝台列車のように、枕やシーツや毛布はなし。
シートは堅めだが、背中が痛いほどじゃない。
たぶん、想像しているよりずっと快適に眠れます。

窓はあけてあるので風は通るし、
天井にはファンが数台稼働しているので
暑すぎて寝られないということもなかった。

Sleeper Class india


昼になっても
アッパーベッドにずっといる場合、
気分転換に下に降りてシートに座ろうとしても
ジェネラルから溢れてきた人たちが
座っていて場所がないことがある。

そういうとき私は、降りて座るのは諦めて
譲っておいてあげる。
インド列車ジェネラル


それとアッパーにいると
下で邪魔になる荷物を置かれることがある。
インド寝台列車
こっちが上で横になっていても、遠慮なく置いてくる。

人が寝てるのにどういう神経をしてるのか。

と疑いたくなるが
ここは外国
こちらの常識で物事を測ってはいけない。

もしその荷物が邪魔に思ったら、ちゃんと主張しよう。

主張するということが大事。
こちらの常識が適用されないということは
こちらの気持ちも汲み取られることはない
ということだ。

そうでなくても、外国ではなんでも口にだして主張しなければ
意見はゼロという扱いにされてしまう。


「邪魔だから、他所にやってよ」私。
「えー、ここしかないんだよ」インド。
「ダメダメ、ここだって狭いんだから」私。

こういう主張をするときは
冷たいと思われるくらいの態度がいい。
へらへら愛想(笑)をしたら、本気じゃないと思われる。

厳しい態度は角が立つ、
と日本人は思ってしまうかもしれないが
外国ではそんなことは思われないから心配無用だ。

お互いの主張をすり合わせていくことは、日常の事だから。

この時も男は私の要求を容れて荷物を引き下げた。
きっと男的には、
「ここはダメか。別の場所を探そっと」
くらいの気持ちでしかない。
恨みなんてまったく抱かない。角も立たない。


逆に、特に邪魔じゃないなら快く置かせてあげよう。
インドでは、あまり細かいことに神経質にならない方がいい。

というか、「細かい」ことの範囲を広げていく
ように心がけていく方が、うまくいくと思う。


そうはいっても、
まだ未熟な私。
旅をしていてかなり頭に来て怒鳴ることはよくある。

例えばインドの列車ではこんなことがあった。

スリーパークラスのアッパーにいたときのこと。
昼時、横になっていうとうとしている私の足元に大きな荷物を置かれた。

寝ぼけながら、まあ仕方ないか、そのうちどけだろうと、
足を折り曲げて我慢していた。

そして後になって驚きの事実が判明。

結局その荷物は、私の隣のアッパーベッドで横になっている男の荷物だった。
荷物があると、快適に横になれないから
私のほうに荷物をやったということだった。

それが分かった時には、さすがに頭にきた。
「てめえ!自分の荷物は自分んとこに置けよ!」と怒鳴りつける。
福岡弁的に言えば
「きさま!我がの荷物は我がんとこへ置けや!」くらいの剣幕だ。
怒るときは、激しく起こった方がいい。
そうしないと、真剣度が伝わらない。

しかし男は、
「ああ、そうだな。ごめんよ」と、
しらっとしてまったく気にしていない様子。

この男を細かく刻んで、野良牛に喰わせてやりたくなった・・・


・・・
怒ると腹が減る。
腹減りバックパッカー。
健康な証拠である。

長時間の乗車でも、必要なものは売り子から買える。
例えばチェンナイからコルカタへ、28時間乗車したとき
一度も車内からでずに、食事をすませることができた。

食べたのは主にビリヤニ。
インドの炊き込みご飯みたいなものだ。
エッグビリヤニ、60ルピー(90円)
スリーパークラス

フィッシュとライス、マサラソース付き。50ルピー(75円)
インド寝台列車

水もチャイもクッキーも、アイスもスナック類も
サングラスも乾電池も風船もパスポートカバーも、
売り子がやってくるので、それで手に入る。


これはミニサモサ。三つで10ルピー(15円)
売り子は駅に停車したときに乗り込んできて
そのときのサモサは揚げたててうまい。
スリーパークラス
添えられる唐辛子も、かなり美味しい。
激辛ではなく、ほどよい辛さ。
くせになって、いつも多めにもらうようになった。


そして日が暮れる。
どこにいても夜は来るが
旅の夜は格別だ。


早くて9時くらい、10時過ぎにはだいたいみんな
寝る準備をして横になる。

ここで、壁にひっつけられていたミドルの段のベッドが
初めて開かれる。
そして三段ベッドとなるわけだ。

このとき、
シートに溢れていたジェネラル(無座席)の人は
どこかへ消える。
あるいは、
空席に3人くらい固まって寝たりする。
あるいは家族や友人同士で
スリーパークラスのチケットを一枚だけ買って、
そこに集まって寝るといった感じ。

中国の硬座の夜行では
床に寝ている人で足の踏み場もなかったが
インドのスリーパークラスでは、そういうことはほとんどなかった。

しかしホームでは寝る。
死屍累々
indian rail night train


11時ころになるともう
車内はとても静かだ。

夜中まで騒いでいたりする人はいない。
みんなちゃんと寝て、健康的だ。
インド寝台列車


独り、夜中に起きて車内を見わたす。
捕虜を運んでいる列車にいるような気持ち。

インド寝台列車

このざらついた乱雑さを、たまらなく感じる。
旅にはそんな瞬間がある。


インド人の寝息を聞きながら
月の下を進む列車の窓から外を眺める。

水槽の底に沈んだような暗い畑や山のあいだに、
ときどき民家の灯りが流れていく。

心地よく揺れる振動と、鉄路の音。

旅をしているんだという感慨が湧く。
indian rail night train


こうして夜は過ぎて、列車は目的地へと向かっていく。


さてインドの寝台列車・スリーパークラスでしたが
危険はありません。

それどころか、いいことだらけです。

横になって一晩過ごせるし
宿代も浮く。
時間も節約できる。
さらに安い。
そしてツアー旅行では味わえない
インドの庶民的なさまざまを体感できる。


自由旅行をするなら
ぜひインド鉄道のスリーパークラスを利用しましょう。

常識の枠が少し拡がると思います。

以上
インド鉄道の旅でした。
今回はこれで。
では。

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コメント

はじめまして!

詳細でわかりやすい、いいブログ記事ですね! 私はインドには(というか海外に)行った事がないんですが、雰囲気が非常によく伝わってきました^^ 私も旅先で写真を撮るのが好きなのですが、日本でも非常に気を遣ってなかなか人の入ったスナップを撮る事ができません。1つ前の記事のインドの街の様子がうらやましいです。
また訪問させていただきます♪

URL | マナサビイ ID:-

Re: はじめまして!

訪問ありがとうございます。

日本の街で人を撮るのは難しいですよね。
私もぜんぜん撮れません。

写真を撮るための
コミュニケーション能力を高めないかんと
そう思っています。

マナサビイさんもそのうち海外へいって
シャッター切りまくってください。
また遊びに来てくださいね。
では。

URL | M ID:-

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